北アルプスの「パノラマ銀座テント泊縦走」にずっと憧れていた私。
道具も一式揃え、「初心者向け」とされる立山や木曽駒ヶ岳、九重連山などで練習してきたけれど、なかなか一歩を踏み出せないまま数年が過ぎてしまいました。
仕事や天候のタイミングが合わなかったり、体力に不安があったり……今年こそは!と意気込んで準備し、ついに決行できました!
北アルプスの人気ルート「蝶ヶ岳〜蝶槍」を1泊2日でテント泊縦走してきました。
絶景と感動の詰まったルートなので、これから北アルプスでテント泊デビューを考えている方の参考になれば嬉しいです。
蝶ヶ岳の基本情報
- 所在地:長野県安曇野市・松本市
- 標高2,677m(蝶ヶ岳)
- 北アルプス(常念山脈)にある展望の名山。槍・穂高の大パノラマが眼前に広がることから絶景の展望台として人気。テント泊初心者にも優しいアクセスと設備が魅力。
アクセス・駐車場
マイカーの場合
三股登山口近くの駐車場を目指します。

- 三股第1駐車場(無料・約80台・登山口まで約700m・徒歩15分)
- 森の広場(三股第2駐車場・無料・約100台・登山口まで約1.5km・徒歩30分)
- まゆみ池駐車場(無料・約20台・登山口まで約2.5km・徒歩45分)
三股第1駐車場はハイシーズンはすぐに満車になるとの情報。
前日の21:00頃到着(すでに6割方満車)して車中泊したので停めることができました。
平日でしたが当日朝4時ごろから次々と車が入り、5時には満車になったので、早朝までの到着がおすすめです。
三股登山口行きのバス(三股線)が2025年より実証運行されています。
「安曇野の里」「JR穂高駅」「しゃくなげの湯東駐車場」「ほりで〜湯四季の里」から三股第一駐車場間を往復しています。マイカーを上記いずれかに置いて、バスで登山口に行けるので、駐車場争奪戦を争わなくてすみます。
詳細は下記リンクよりご覧ください。
公共交通機関の場合
JR大糸線「穂高駅」か「豊科駅」からタクシーで三股登山口まで行くのが一般的でしたが、2025年より三股登山口行きのバス(三股線)が実証運行されています。
「安曇野の里」「JR穂高駅」「しゃくなげの湯東駐車場」「ほりで〜湯四季の里」から三股第一駐車場間を往復しています。詳細は下記リンクよりご覧ください。
「JR穂高駅」や「豊科駅」等への行き方は、下記リンクを参照ください。
北陸新幹線「上田駅」からは、「三股登山口」までの定額タクシーがあります。詳細は安曇野観光タクシーのリンクよりご確認ください。
高速バスで安曇野方面に来る方法もあります。
▶︎楽天トラベルで高速バスを検索するトイレについて
トイレは三股第一駐車場、まゆみ池駐車場、三股登山口、蝶ヶ岳ヒュッテにあり。途中の登山道にはなありません。
駐車場や登山口のトイレではトイレットペーパーが切れていたので、ポケットティッシュなどを多めに持っていくことをお勧めします。



水場について
登山道中の水場「力水」と蝶ヶ岳ヒュッテで補給可能。
「力水」はあまり目立たないのでうっかり通り過ぎに注意を。私は行きも帰りも通り過ぎそうになりました。湧水なので浄水しなくても飲めますが、心配な方は携帯浄水器を持参しましょう。
蝶ヶ岳ヒュッテでは1リットル200円で販売(お賽銭方式なので小銭持参を)。蛇口から給水する方式なので、マイボトル持参を。


登山口について
三股第一駐車場のトイレ奥に三股登山口に向かうゲートがあります。
車の侵入を防ぐバーの横をすり抜けて、700〜800m歩くと三股登山口に到着。
登山案内所の左奥が登山口です。



テント場と山小屋
蝶ヶ岳ヒュッテにテント場・水・トイレ(洋式・和式あり)・売店あり。
山小屋ランチ営業あり。
テント泊の人にも朝夕食提供可能。
支払いは現金のみでカードやオンライン決済などは使えないので、多めに現金を持っていったほうが良いです。
ランチは名物のカルボナーラ(1500円)をチョイス。美味しかった〜。

テント場は予約不要(先着順)でしたが混雑期は早め到着を推奨。
テント場一人2,000円(2025年7月時点)。山小屋で受付・支払いを。
テント場からヒュッテは歩いてすぐ(1〜2分)なのでとても便利でした。
テント場の地盤は土と石。ペグは基本的に刺さりましたが、石があたって奥まで刺さらない箇所もあり、少しずつずらしながら刺さる場所を模索したり、大きな石はたくさんあるので代用して設営。地面は整地されていてボコボコした箇所もなく、夜もよく休めました。

蝶ヶ岳1泊2日テント泊登山の計画と準備
登山時期
- 2025年7月下旬
- 天候:晴れ時々曇り
気温と服装
気温は2025年7月下旬の実測値です。
山の上は日差しが強く、朝晩は冷え込みがありました。
体感温度には個人差があるので、参考までに。
【日中】
- 気温:17℃前後
- 服装(上):キャミソール型ベースレイヤー+半袖Tシャツ+アームカバー
- 服装(下):薄手の登山用長ズボン、キャップ
【朝晩】
- 気温:12℃前後
- 服装(上):キャミソール型ベースレイヤー+長袖Tシャツ+薄手のダウン+手袋
- 服装(下):薄手の登山用長ズボン+レインウェアのズボン
ルート概要

【1日目】三股登山口→蝶ヶ岳→蝶ヶ岳テント場
- コースタイム:4時間27分
- 距離:5.0Km
- 累積標高(上り):1,358m
- 累積標高(下り):66m
【2日目】蝶ヶ岳テント場→蝶槍ピストン→ 三股登山口
- コースタイム:4時間57分
- 距離:7.5Km
- 累積標高(上り):217m
- 累積標高(下り):1,509m
紙地図は必携!スマホだけに頼らない安心登山を
スマホGPSだけに頼らず、紙地図とコンパスを携行するようにしましょう。携帯電話のバッテリー切れなど不測の事態に備えておくと安心です。
⇩私が実際使用している”おすすめアイテム”⇩


このコンパスは軽量でルーペも付いていて見やすく、初心者にも扱いやすいモデルだと思います。「もしもの時」に備えておくことで安心感が高まります。
蝶ヶ岳登山記録:絶景とテント泊の魅力
「ゴジラみたいな木」に出会える!歩きやすい登山道
登山道は階段が多く、歩きやすい樹林帯。道もわかりやすく迷うようなところはありませんでした。





休憩ポイントも多くありましたが、ベンチは少ない上先約が多く、だいたい倒木や石の上に座って休むことになります。下記のようなコンパクトで折りたたみできるクッションなど持参しておくと、お尻が痛くならずしっかり休めます。


序盤に現れるゴジラみたいな木。
本当にゴジラみたい!いや、ティラノサウルスの方が似てるかも?






高山植物もたくさん咲いてました。
大絶景!槍・穂高連峰が目の前に

樹林帯を抜けるとまもなくこんな大絶景が広がっています。
登ってきてよかった〜と思える瞬間。疲れも吹き飛びます。
憧れのテント泊|蝶ヶ岳ヒュッテのテント場

テント泊の良いところはプライバシーが確保でき、マイペースで過ごすことができるところ。ゆっくり疲れを癒すことができます。
トイレの場所はしっかり確認を(夜間注意!)
夜まさかのトイレ迷子になりました!笑
山小屋も近く分かりやすいし、日中は何とも思っていなかったのですが。。。
夜中のテント場は真っ暗でガスが出ていたこともあり、ヘッドライトをつけてもよく前が見えませんでした。
山小屋付近にテントを張っていた方のテントを頼りに進みました。
山小屋の灯りは見えているのに、道が細くなっている箇所から先が切れ落ちているように見えて、どこから山小屋にアクセスしたらいいかわからなくなりました。
仕方なくテントに戻り、夫を起こして同伴してもらいました。
明るいうちに、道の感じや目印をしっかり確認しておかないといけないなと、良い教訓になりました。
テント場からの朝日

朝日は常念岳側から上がるので、テント場から朝ごはんを食べながら見ることができました。
朝日が昇る直前のモルゲンロートが一番好きです。
絶景を歩く!蝶槍ピストン縦走

山頂や山小屋付近からも景色も最高ですが、出来れは蝶槍まで縦走することをお勧めします。
蝶ヶ岳から蝶槍まで往復2時間程度。さほどアップダウンもなく、絶景を見ながらの縦走は本当に最高でした!
常念岳までの縦走路が見渡せます。いつか常念岳まで行ってみたいな。

ずっと槍ヶ岳が見えてる気持ちのいい縦走路です。



蝶槍が近くなってきました。

蝶槍に到着です。
縦走路が気持ち良すぎであっという間でした。

まとめ|蝶ヶ岳は北アルプステント泊デビューにぴったり!
- 三股から蝶ヶ岳までの登山道は階段や休憩ポイントも整備されていて、危険箇所や迷うような箇所もなく、森の中を歩くとても快適な登山道でした。
- 朝夕食は、予約すれば山小屋でも食べられますし、ランチ営業もしているので、テント泊でも荷物が軽くて済みます。体力に自信がない方でもチャレンジしやすいのではないかと思います。
- テント泊ステップアップにとても良い山行になると思いますので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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